「仕事ではAIを使っているけれど、子どもに使わせるのはどうなんだろう?」
ChatGPTやGeminiを日常的に使っている保護者の方ほど、こう感じているのではないでしょうか。便利さも、間違った答えを返すことも知っているからこそ、子どもに触れさせるタイミングと方法には慎重になりますよね。
実はいま、国の方針が大きく動いています。
2026年現在、学習指導要領の改訂議論が大詰めを迎えており、小学校でのAI・プログラミング教育は2028年度から段階的に本格化する方向で検討が進んでいます。
この記事では、文部科学省の最新方針と公立小学校での授業実例、家庭で使わせるときの注意点、そして安全にAIを学び始める方法をまとめてご紹介します。
Contents
文部科学省の方針|学習指導要領の改訂でAI教育が本格化へ
文部科学省は2024年12月に「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」を公表し、生成AIの仕組みを理解し、学びに生かす力を各教科の中で育てていく方針を示しています。
そして2026年、次期学習指導要領の改訂議論はさらに具体的な段階に入りました。ポイントは3つです。
1. 小学校に「情報の領域」が新設される方向
「総合的な学習の時間」の中に「情報の領域」を新設し、年間最大30〜35コマ(週1〜2コマ程度)で、プログラミングや生成AIの特性、情報モラルなどを学ぶ案が示されています。
中学校では技術・家庭科を再編した「情報・技術科」が新設される方向です。
2. 2030年を待たず、2028年度から先行実施へ
情報活用能力の育成が遅れないよう、全面実施(小学校は2030年度)を待たずに、2028年度から段階的に先行実施する方向で検討されています。
つまり、今の小学生は在学中にこの変化を経験することになります。
3. 目標は「高校卒業時に全員がAIを使いこなせるレベル」
改訂の骨子案には、高校卒業時にすべての生徒がAIやデータサイエンスを「日常生活や仕事で使いこなすことができるレベル」まで習得することが明記されました。
AIを使う力は、一部の子の特技ではなく、全員が身につける基礎力になろうとしています。
こうした方針を先取りする形で、生成AIを授業や校務で活用する「生成AIパイロット校」も年々拡大しています。令和6年度には25校の公立小学校が指定されていましたが、2026年度には全国149自治体・478校規模にまで広がる予定です。もはや一部の先進校だけの取り組みではありません。
では、実際の授業でAIはどのように使われているのでしょうか。パイロット校の実例を2つ紹介します。
【国語】生成AIと「壁打ち」しながら古典を深読み|札幌市立中央小学校・5年生
昔話の「浦島太郎」と、原典である御伽草子版の「浦島太郎」を読み比べ、「なぜ描かれ方が違うのだろう?」という疑問を、子どもたち自身が生成AIに質問しながら深めていく授業です。
授業の最後には、物語の教訓をもとに「現代版 浦島太郎」をAIと一緒に生成。数百年語り継がれてきた古典の面白さを、AIとの対話を通して実感していきました。
【学級活動】AIへのプロンプト次第で答えが変わることを体験|つくば市立研究学園小学校・5年生
「生成AIだからできること」をテーマに、的確な答えを引き出すにはどう質問すればいいかを考え、プロンプトを工夫しながら自分の求める答えに近づけていく実践です。生成AIを使って考えを形にし、意見をまとめる手助けとして活用できたと報告されています。
参照:つくば市立研究学園小学校 令和6年度最終報告_文部科学省
どちらの授業にも共通しているのは、「AIに答えを出させる」のではなく、「AIと対話しながら自分の考えを深める」という使い方です。
ただ、この質の高い使い方を家庭で再現しようとすると、いくつかハードルがあります。次の章で見ていきましょう。
家庭で小学生にAIを使わせるときの注意点
まず確認:ほとんどのAIツールは13歳未満NG
保護者の方が仕事で使っているChatGPTなどの主要なAIツールは、利用規約上13歳未満は利用できません。「自分のアカウントでちょっと触らせる」も、規約上はグレーです。
小学生でも使えるツールとしては、次の2つが定番です。
- Gemini:
保護者がファミリーリンクで許可すれば13歳未満でも利用可能。会話・調べもの・画像生成まで幅広く使えます。(参照:お子様による Gemini アプリの利用を管理する_Google) - AutoDraw:
ラフな手描きをAIがイラストに補完してくれるGoogleのツール。アカウント不要・無料で、初めてのAI体験にぴったりです。(参照:AutoDraw公式サイト)
使わせるときの3つのルール
① AIの答えを鵜呑みにしない
大人なら自然にやっているファクトチェックも、子どもには習慣づけが必要です。実際、パイロット校の札幌市立中央小学校では、「幼稚園の先生」と画像生成させると女性ばかりが出てくることからAIのバイアスに気づき、さらに「自分たちの中にも思い込みはないか?」と考えを深める授業まで行われています。
② 個人情報は入力しない
AIの間違いや偏りは、正しく扱えば批判的思考を育てる教材にもなるのです。名前・学校名・住所・顔写真などは入力しないことを、使い始める前に約束しましょう。入力内容がAIの学習に使われるサービスもあります。
③ 保護者と一緒に使う
小学生のうちは、大人がそばにいる環境で使うのが基本です。宿題の丸投げや不適切な質問など、「ついやってみたくなること」を軌道修正できる距離感が大切です。
――とはいえ、ここまで読んで「わかってはいるけど、毎回横について、質問の仕方から教えるのはなかなか大変…」と感じた方も多いのではないでしょうか。
学校での本格導入は2028年度から。それを待つのもひとつですが、安全に設計された環境で、先に「正しく使う力」を育てておくという選択肢もあります。
小学生のAIは「創作」から始めるのがおすすめ
アルスクールでは、小学生・中学生にAIとプログラミングを教える教室として、たくさんの子どもたちのAIの使い方を見てきました。
その経験から確信していることがあります。
小学生がAIを使うなら、「答えのあること」より「答えのないこと」=創作から始めるのがいい、ということです。
理由は、宿題や調べものなど「正解があること」にAIを使うと、どうしても答えを丸写しして考えたりと、サボりやすくなるからです。
さらに、AIが間違った情報をもっともらしく答えてしまう「ハルシネーション」の影響も、正解が必要な場面ほど直撃します。
大人が常に見守ることができれば、そんな問題も起きにくいですが、最近では、ログインせずに使えるAIが増えており、子供達が学校のタブレット等でAIで調べ物をして安易に信じてしまうという問題も起こっています。
一方、ゲームづくりや物語づくりのような創作には、正解がありません。
判断の基準は「自分がおもしろいと思うかどうか」。
AIがどんな提案をしてきても、採用するか、直させるか、決めるのは子ども自身です。AIの予想外の出力すら「それもおもしろいかも!」という発想の材料になります。
創作の中でなら、AIはサボりの道具ではなく、子どもの創造性を広げるツールになれます。
アルスクールのベーシックコース|AI×プログラミングで、ゲームやアプリを創ろう
アルスクールでは、AI×プログラミングで、ゲームやアプリを作れるオリジナル教材「アルスタジオV」を使ってレッスンしています。
アルスタジオVは、小学生からAIを安全に使えるように、アルスクールが独自で開発した教材で、小学生から楽しくゲームやアプリを作れます。
どんなふうにゲームやアプリを作るのか、こちらの動画でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
AIが「全員の基礎力」になる時代は、もう目の前です。
学校で本格的に始まる前に、創作を通してAIとの良い関係を育て始めませんか。
教室(自由が丘・中野・大阪南千里・福岡西新)とオンラインで、無料体験を受付中です。
アルスクールでは、小中学生がAIと対話しながら、ゲームやアプリづくりに挑戦します。
本当に身につけたいのは、ただAIに答えを出してもらう力ではなく、自分のアイデアをAIと一緒に形にしていく力。
学年に合わせて、無料体験を随時開催中です。ぜひ一度、教室の様子をのぞいてみてください。
\ 小1〜小6のお子さま(はじめての方)はこちら /
\ 小5〜高校生・AIで本格的に作りたいお子さま /
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