最近、中学受験でプログラミング入試を採用する学校が出てきました。
2022年度に、小学校・中学校・高校すべてで必修化されたプログラミング。
また、2025年度からは、大学共通入試でも、プログラミングを学ぶ「情報I」が出題範囲となることが決定しました。
そこで、今回は、中学受験のプログラミング入試の出題傾向や、今後どう対策すればいいのかについて詳しく解説していきます。
Contents
プログラミングは中学受験で必要?
中学受験で採用する学校がある
2018年度から、プログラミング入試を採用する中学校がいくつか出てきました。
試験当日は、実際にプログラミング作品をつくるだけでなく、プレゼンテーションや討論する学校が多いです。
つまり、プログラミングスキルだけでなく、表現する力も求められています。
「情報Ⅰ」が大学共通入試で出題される
2025年度以降に行われる大学入学共通テストにおいて、大学入試センターが新たな教科「情報Ⅰ」を新設することを決定しました。
情報Ⅰの概要
- 情報社会の問題解決
- コミュニケーションと情報デザイン
- コンピュータとプログラミング
- 情報通信ネットワークとデータの活用
今後は、大学入試においても、プログラミングスキルが求められます。
プログラミングを受験に採用している私立中学校
駒込中学校
駒込中学校では、2019年度からプログラミング入試を導入しています。
【プログラミング入試概要】
scratchプログラミングとディスカッションから成り立ちます。プログラミングの力
だけではなく考察力、創造力、表現力、発信力、リーダーシップ、フォロワーシップ、
周りを巻き込む力などを評価します。
参照:駒込中学校生徒募集要項
小学校でも使われる教材【Scratch】によるプログラミングとディスカッションです。
プログラミングが完成したら、その後は、グループ討論があります。
自分が作ったプログラムの説明をしたり、工夫した点などについて討論します。
その後、討論の内容をふまえて、プログラムを手直しし提出します。
聖徳学園中学校
聖徳学園中学校では、2019年度からプログラミング入試を行っています。
2020年度からは、Sphero入試に加えて、マインクラフト入試も行っており、どちらか1つを選択する形式です。
Sphero 入試
1.課題コースの通りに Sphero を動かすプログラムをイメージする
2.考えたプログラムを使って Sphero を動かし、課題コースをクリアする
3.プログラミングに挑戦し気付いたことや感想についてのインタビューと
簡単なレポートを作成マインクラフト入試
1.あなたは夏祭りの打ち上げ花火デザイナーとして花火ショーをイメージする
2.指定された World でプログラムを使って 30 秒間の打ち上げ花火ショー
をデザインする
3.デザインした打ち上げ花火ショーについてのインタビューと簡単なレポート
採点は、実技の積極性・コミュニケーション力・思考力・表現力といった総合力を加えた4項目3段階の評価です。
作品の出来栄えだけでなく、考え方・試行錯誤の過程などを評価します。
大妻嵐山中学校
大妻嵐山中学校では、2018年度よりプログラミング入試を行っています。
その場で与えられる課題に取り組み、発表・プレゼンテーションをおこないます。
参照:大妻嵐山中学校入試情報
ScratchやPyonkeeなどを使って作成したプログラムを元に、プレゼンテーションします。
この入試では、企画力・創造力・プレゼンテーション力・プログラミングを楽しむ力を評価します。
相模女子大中学部
相模女子大中学部では、2019年度からプログラミング入試が始まりました。
試験内容:プログラミング・発表・ディスカッション・基礎計算力テスト
2019年度は、モーターカーを使って「荷物を障害物をよけながらゴールまで運ぶ」という試験でした。
採点基準は、成功したかどうかではなく、
- モーターカーへの基本的理解度
- プログラミング力
- やり抜く力
- プログラミングの補正や再構築
- ミッション成功までの姿勢
などです。
八王子実践中学校
2020年度から、八王子実践中学校でもプログラミング入試が始まりました。
プログラミング試験:実技試験、面接
参照:八王子実践中学校募集要項
試験では、Scratchを使ったプログラミング作品をつくる実技試験、プレゼンテーションをします。
プログラミング入試で入学した生徒には、
- 東京工科大学との連携授業に参加
- 日本工学院八王子専門学校との連携授業の参加
などの、特別授業を行っているようです。
ジュニアプログラミング検定を評価に入れる中学校
ジュニアプログラミング検定合格者を、中学入試で優遇する中学校もあります。
ジュニア・プログラミング検定とは、子どもを対象としたプログラミングの資格試験です。
プログラミング教材Scratchを使って、実際に課題のプログラムを完成させるのが主な試験内容です。
次の4級種があります。
- Gold(1級)
- Silver(2級)
- Bronze(3級)
- Entry(4級)
ジュニアプログラミング検定を考慮に入れるのは、現在4校です。
学校名 | 優遇対象 | 優遇内容 |
相模女子大学中学部 | 全級 | プログラミング入試において合格判定を考慮 |
八王子実践中学校 | Bronze(3級)以上 | プログラミング入試において実技試験を免除 |
日出学園中学校 | Bronze(3級)以上 | サンライズ入試の出願資格として扱う |
愛知真和学園 大成中学校 | 全級 | 前期試験「かがやき型」において合格判定を考慮 |
受験対策を通してプログラミングを好きになるには
中学受験のプログラミング入試対策はいつから?
プログラミングでの中学受験を検討される場合、小2くらいから少しずつプログラミングを始めるといいと思います。
もちろん小1からでもOKです。
お子様にもよりますが、上級生から始めた場合、周りのレベルに比べて自分ができないと嫌になる子も多いです。
その壁が乗り越えられるのであれば、上級生からでも勉強量的には充分間に合います。
各校の受験対策は、ベースのスキルがあれば、小6の3ヶ月間くらいでも充分です。
ただ、他の教科が忙しくなると思いますので、小6の早いタイミングで万全にしてもいいでしょう。
1回身についたあとは1時間/週くらい、継続して触れるだけで維持できます。
小学生のうちに大事なこと
小学生のプログラミング学習で大事なことは2つあります。
- プログラミングに苦手意識を持たないこと
- 嫌いにならないこと
特にドリルを解くような、正解/不正解で採点されるプログラミング学習は、子どもがすぐ飽きますし、嫌いになりやすいです。
ゲームが好きな子であれば、ゲームを自作して友達と遊び合うような、創作活動を通じてプログラミングを学ぶことをおすすめします。
大学入試のプログラミング出題に向けて
大学入試対策でも基本的には変わらず、プログラミングが好きであることが一番大切です。
小学生では、ブロックを組み合わせるだけで、簡単にプログラミングできる教材が多いので取り組みやすいです。
一方で、中学生や高校生ではそれを卒業して、大人と同じようなテキストでのプログラミングになります。
1文字間違えるだけで動かない世界になるので、「忍耐強く諦めずに取り組めるか」が非常に重要。
そのため、プログラミングがおもしろい、もっと学びたいという気持ちがないとなかなか乗り越えられません。
ただ、そこを乗り越えてしまえば大丈夫!
おそらく大学入試で出るような問題は、プログラミングが好きな子には非常にかんたんに感じるレベルのものだと思われます。
中学受験でも大学受験でも、プログラミングが好きな子は、ストレスなく遊び感覚で学んで成績が上がります。
またそれは、入試対策だけでなく、むしろ社会に出てから非常に役に立つスキル。
そのため、志望校でプログラミングが受験に採用されたら、ぜひ選択を検討されてはいかがでしょうか?
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