先日行われた「不登校支援DXプログラムの活動報告会」について紹介します。
アルスクールは、認定NPO法人カタリバの提供するオンライン不登校支援プログラムに参画しています。
カタリバは、“どんな環境に生まれ育っても、未来をつくりだす力を育める社会“をビジョンに掲げる認定NPO法人で、不登校の児童生徒に多くの支援をされています。
本プログラムにおいて、アルスクールは、さまざまな理由で学校に行くことができない児童生徒にプログラミングレッスンを行っています。
今回の報告会は、次のような内容で進行されました。
- 不登校の現状
- カタリバの不登校支援について
- 不登校支援を受けている保護者の方の体験談
- オンライン支援事業の協働パートナー活動紹介(アルスクール・math channel)
- これからの不登校支援に向けて取り組み
次章からは、その様子を詳しく紹介していきます。
Contents
不登校児童・生徒は過去最多
義務教育の長期欠席者は、令和2年度に29万人となり、過去最多となっています。
また、保健室登校や校門までしか通えないというような、不登校傾向の子ども達は、何十万人もいると言われています。
参照:日本財団 不登校傾向にある子どもの実態調査
不登校の児童・生徒の中でも、費用的な問題でフリースクールに通えないという子も多くいます。
そのため、不登校の児童・生徒に対する、学校や公的施設のフォローはまだまだ足りていないというのが現状です。
NPOカタリバの不登校支援
取り組み内容
認定NPO法人カタリバは、経産省の「未来の教室実証事業」で、オンライン不登校支援事業に取り組んでおられます。
本事業について
【目的】オンラインを活用し人材やプログラムを自治体を超えてシェアすることで、不登校支援のリソース不足を補い、データの蓄積・分析によりノウハウを展開できるような新たな支援体制を構築すること。参照:未来の教室_経済産業省
こちらは、様々な学習ツールを提供し、オンライン上でも子ども達が学んでいけるようにする事業です。
子どもたちの興味・関心、ニーズをもとにオンラインの学びのプログラムを個別型または集団型で実施。
「学習支援」「教科ワークショップ」「SST(ソーシャルスキルトレーニング)」「クラブ活動」の4タイプのコンテンツを軸に、学びの意欲を引き出し深めておられます。
また、オンラインツールを用いて子ども達との交流の場を提供されています。
オンライン交流スペースでは、自分のアイコンを表示してスペース内を移動し、他の人に近づくと顔が出てお話ができます。
この結果、オンラインにアクセスする子ども達が増えていて、オフラインに近いような感覚で楽しくコミュニケーションできているそうです。
また、このオンライン事業の他にも、「保護者向けオンライン相談窓口」や「悩みを相談・共有できる保護者会」といった保護者向け不登校支援もされています。
保護者の方の体験談(現在お子様がカタリバをご利用中)
小5男の子の保護者の方
家で過ごしていると、友達が誘いに来ないかぎり、自分で出かける機会がありません。
room-Kでは、都合があう人が常にいます。そこで会える友達がいます。
同じ時を過ごせる同年代の子ども達、「そのままでいいよ」と言ってくれるスタッフの方と交流させてみたいという気持ちで始めました。
本人は、スムーズに入っていき、交流を楽しんでいます。
カタリバのオンラインプログラムは広島県の教育支援センターとも連携されているので、今後は県の支援センターも利用する予定です。
このような体制になっているおかげで、本人が進路を選択するのに、可能性が広がりました。
本人のカタリバの様子や教育支援センターとの関わりの中で、育っていってくれればと思っています。
小3男の子の保護者の方
子どもの居場所を探していました。フリースクールはお金が高くて手が出せませんでした。
最初は、低学年の本人にとって、どういう場所になるのかが半信半疑でした。
本人はしゃべること、人と関わることが大好き。
そのため、親だけではフラストレーションがたまっていました。
カタリバには、興味のある話を聞いたり話したりしてくれるお兄さん・お姉さんがいて、子どもが楽しんで話している姿を見て涙が出ました。
最近では、生き物クラブを運営する活躍を見せています。
生き物クラブをやりたいと言ったら、「やろうよ!」と採用してくれてとても嬉しかった。
カタリバの場が自己肯定感を高めるきっかけになりました。そして、外に出ていくエネルギーをためる場となっています。
エネルギーがたまったら羽ばたいていくと思って見守っています。
NPOカタリバの不登校支援DXプログラムとは
カタリバのオンライン不登校支援事業について紹介します。
オンライン学び場「room-K」は、現役小学校教員や特別支援学校教員などの専門家とともに開発された、独自の不登校支援プログラムです。
教育や福祉のバックグラウンドをもつ支援計画コーディネーターが、保護者・子どもと面談し、個別支援計画を作成。
その計画をもとに、専属の支援計画コーディネーター・メンターがオンラインで定期的な面談を行い、子どもと保護者に寄り添いサポートします。
また、協働パートナーとして、弊社アルスクールがオンラインプログラミングレッスンを提供し、math channelさんが算数・数学のプログラムを提供されています。
支援企画コーディネーター
支援企画コーディネーターの方は、定期的に保護者の方と面談し、支援計画を作成されています。
支援計画は、主に、勉強サポートや居場所作りといった面の計画を立てられています。
支援計画を立てるにあたって大事にされているのは、将来的な行動にもつながる学びを得られるようにすること。
たとえば、子どもによっては、まずは得意なことから着手して個性を伸ばし、room-Kが安心・安全な居場所になった段階で苦手なことをサポートする計画を立てるなど、個々に応じたアプローチを行っています。
メンター
メンターの方は、定期的に30分程度、お子さんと1対1で面談。
今週はどう過ごしたのかや、1週間のスケジュール・目標などを考えておられます。
「作戦会議」と呼び、お子さんと一緒に計画を立てるそうです。
協働パートナー①アルスクール
本プログラムにおいて、アルスクールはオンラインプログラミングレッスンを行っています。
アルスクールのプログラミングレッスンは、探究学習・アクティブラーニングで学ぶことが特徴です。
この結果、プログラミングスキルだけでなく、様々な非認知能力を向上させるレッスンを提供しています。
協働パートナー②math channel
math channelさんも協働パートナーとして、room-Kに参画されています。
算数・数学の学びに工作を取り入れたりと、知的好奇心をくすぐる算数のプロジェクトを多数提供されています。
また、キュビナ等のオンライン学習ツールを活用した、個別学習支援プロジェクトも進行されています。
room-Kのプログラミングレッスンを通じて感じたこと
アルスクールは、「room-K」において、2021年12月から小学3年生~中学3年生向けにプログラミングレッスンを提供しています。
レッスンはアルスクール講師が担当し、オンラインで行われます。
講師は、高い技術力を持つエンジニアでもあります。
そのため、テクノロジーを使った学習体験を高めるレッスンを、子ども達一人ひとりのレベルに合わせて行うことが可能です。
プログラミングは必修化されましたが、算数や理科の中で一部取り入れられていて、単一の教科になっているわけではありません。
そのため、子どもたちはすごくニュートラルな感じで、レッスンに入ってこれています。
ゲームやパソコンを触るのが好きな子も多く、ポジティブな状態でレッスンに参加しています。
この理由には、アルスクールのプログラミングレッスンが、自由創作であることも大きいと考えています。
ドリルのような学習方法は合わない子が、かなりの数がいます。
プログラミングレッスンでは、「好きなものを作っていい」という心理的安全をまず持ってもらうことが大切。
その上で、自由に創作し、完成した作品は他の子やスタッフと遊びあえるようにしています。
子ども達どうしでも積極的にコメントしたり、いいねしたりしています。
このようにすることで、子ども達の自己肯定感は高くなり、レッスンに積極的に取り組めています。
キッズプログラミング教室アルスクールでも、不登校の子がたくさん通っています。
不登校の子も教室でのレッスンでは、とても元気で他の子と何ら変わらないので、不登校になるのはお子さんの問題ではないのではと感じています。
オンライン不登校支援事業を自治体と連携
NPO法人カタリバは、広島県の教育支援センターなど、すでにいくつかの自治体と不登校支援事業を連携されています。
オンラインを活用した支援の実現に向けて、報告会の最後にはさらにパートナーとなる自治体を募集されていました。
カタリバは、今後もオンラインで子ども達の学びを支え、みんなで日本の教育をもっとよくしていくという活動を継続されます。
弊社アルスクールも、オンラインプログラミングレッスンを通して、子ども達の学びの可能性をさらに広げていきたいと考えています。
キッズプログラミング教室【アルスクール】では、オンラインで学べるでプログラミングレッスンを行っています。
実際のレッスンに参加できる無料体験で、一度アルスクールの学びを体験してみませんか。
また、実際の教室でもレッスンを行っています。
- 東京にお住まいの方 → 自由が丘校、中野校
- 大阪にお住まいの方 → 大阪南千里校
- 福岡にお住まいの方 → 福岡西新校
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